やる氣は報酬次第。
「やる氣が出ないんだけど?おかしいのかな?」
「みんなどうやってやる氣出してるんだろう」
「やる氣を出す方法を知りたい」
この記事はそんな不安や心配に答えています。
報酬・ご褒美でやる氣が出てくることについて解説しています。
やる氣スイッチは報酬・ご褒美があれば押される。
大小に関わらず報酬・ご褒美を設定、やる氣スイッチを押して作業をこなしていまきしょう。
やる氣が出ないと悩んでいるのは、あなたの周りの人も同じかもしれません。現金な人になってもいいから「報酬・ご褒美」を設定してやる氣スイッチをオンにする。
始めに。「やる氣がない」が長期間続いている場合は専門医に相談
やる氣が出ない状態が長期間な場合、長く体調がすぐれなくてやる氣がない場合などは専門医に相談されるのが一番です。
厚労省の「働く人の疲労度蓄積度セルフチェック」も参考にしてみてください。
体調不良や睡眠不足は、やる氣に影響を与えるのは誰しも経験済みだと思います。
体調管理はアプリを使うのも手軽で便利です。まとめて健康管理なら「FiNC」。食事写真からメニューを自動判別してくれる「あすけん」は食事・栄養管理に便利。
スマートウォッチも日中の体調モニタニングに役立ちます。
やる氣が出ないのは、報酬・ご褒美がないから
体調まあまあ良し、精神もいたって普通。
でも「なにか、やる氣が出ない」。
おそらくそれは、今からやろうとする事に
報酬・ご褒美がないから
でしょう。
報酬・ご褒美がない状態でやる氣が出ないのは当たり前で、普通のことです。特におかしいことではありません。
やる氣を出すためには、報酬・ご褒美を決める
だけ。そうすると自然とやる氣が出てきます。
報酬・ご褒美は、ケーキがいいですか?それとも諭吉ですか?
そう考えるだけでも心が少し前向きになって、やる氣スイッチが押されようとしている。
脳が活性化する「やる氣スイッチ」
報酬・ご褒美を設定するとやる氣が出てくる。
2017年、慶応義塾大学の研究グループが行った研究で「やる氣スイッチを発見」という報告があります。
依存性薬物を希求する意欲の責任脳部位として線条体の腹内側部が知られていましたが、おいしい餌のような生理的な欲求に対する意欲の責任脳部位は分かっていませんでした。
脳内にある、やる気のスイッチを発見-意欲障害の治療法探索が可能に-から引用
本研究によって、その責任脳部位が線条体腹外側部であること、中でもD2-MSNが意欲の制御に働いていることが明らかになりました。
他にもいくつかの部位が「やる気」を生むのに必要であると想像されていますが、本研究によって初めて、やる気を維持する脳部位・細胞種を明確に示しました。
「報酬・ご褒美」が「やる氣スイッチを押す」感じでしょうか。
また『脳が目覚めるたった1つの習慣(瀧靖之 著)』内では、
好きなものを手に入れようとした時
好きなものが手に入りそうと感じた時
に、脳のやる氣と集中力が発揮されるとのことです。「もうすぐ手に入れられる」と感じられると、スイッチが入ってやる氣と集中力が出てくる。
手が届かない報酬・ご褒美ではなく、この「手に入りそう」という感じが重要。
ガチャだとSSR出現演出に変わった時ですね。お目当てのSSRか分からないけど、手に入りそうという感じ。
アメとムチの「オペラント条件付け」
心理学で「オペラント条件付け」というものがあります。オペラント条件付けは、
報酬や嫌悪刺激(罰)に適応して、自発的にある行動を行うように、学習することである。行動主義心理学の基本的な理論である。
wikipedia オペラント条件付けから引用
「報酬がある」と分かっていれば「進んで物事をやり」、「報酬がない・罰がある」と分かっていれば「物事をやらない」。俗に言う「アメとムチ」ですね。
人や動物は、これを自発的に学習するというものです。例えば、
- 今日SNS見るの1時間減らしたらケーキ(=報酬)
- このテストで90点以上取ったら高級焼肉(=報酬)
- 次のゲスト〇〇さん(=報酬)なんだ。絶対見る
- あのお店の接客悪い(=嫌悪・罰)から行くの嫌だ
- それ、行けたら行くわ
(基本、報酬=メリットがないので行かない。当日までに行くメリットが見つかれば行く)
このような学習機能を利用して、行動を変えたい時に報酬と罰を取り入れること(アメとムチ)で、行動変容(行動を変えていくこと)を促します。
日常で使える具体的な方法は、こちらの記事が参考になります。
報酬・ご褒美を設定する時に大切なことは、
自分が「快」や「幸福感」を感じる手の届く範囲の報酬・ご褒美を設定する
ことです。同時に罰も設定することで、報酬・ご褒美が得られた時の「快」や「幸福感」を増大させるでしょう。
「褒められる」という「精神的報酬」
褒められるのも報酬の一つ。
褒められた時の事を思い出してみてください。
何か行動して褒められると、その褒められた行動をもう一度したくなった経験はありませんか?
大人になっても褒められるとうれしくなって、褒められた事をまたしようと思うのは子供の時とあまり変わってないような氣がします。
褒められると、
- 嬉しい
- 氣持ちいい
- 認められた
と感じる。心が満たされる精神的報酬。
褒められることでやる氣スイッチが押されて、また同じ行動をしようとする。
嬉しくなって自然と「またやろう」と思っている。この時、やる氣のことは考ていないんじゃないでしょうか?
そう思うと、やっぱり褒められる(又は褒める)という報酬・ご褒美は大切。誰も褒めてくれないなら、いっそのこと自分で自分を褒めることを報酬・ご褒美としてもいいでしょう。
趣味や好きなことから得られる報酬
強烈な推しの人がいるコンサートは、
行けたら行く
にはならなくて、
絶対行く
になる。その後に予定が難しい等はあるにせよ、まず「行く」と答えが出る。
趣味や好きなことは、やる氣とか関係なく行動に移す。それはそこに、
「快」を感じられる精神的報酬があるから。
SNSで「〇〇があるから一週間頑張れます」「コンサート行くためにこの■■日間耐えます」など見かけますが、まさにこの報酬・ご褒美に向けて、やる氣を出して生き抜いている感じをひしひしと感じます。
やる氣を長く保ちたい場合、イベントのような報酬・ご褒美を設定するのも一つの方法です。
今日1日の小さな報酬・ご褒美とはまた違った味を味わえるのが醍醐味ですね。
しなければならない事に対してやる氣を出す方法
報酬がない状態で、やる氣を出そうとしても出ないのは仕方がない。
とはいえ、仕事みたいに「しなければならない事がある」「やりたくない事をしないといけない」時も少なくはないですよね。
そんな時のやる氣を出す方法を2つ紹介します。どちらも追い込み型です。
1.やるべき事を書き出して細分化する
やる氣が出ない時は「どこから手を付けたらいいのか分からない」から、やる氣が出ないこともあります。そんな時はまず、
- やるべき事を書き出す
- 作業を細分化する
- 順番をつけてやっていく
細分化するコツは、
1つ15分ぐらいで終わりそうな作業にする感じがいいと思います。(5分、10分でも大丈夫です)
その15分を制限時間にしてタイマーをセットして作業をする。
「15分ならこの辺まで終わればいいや!」ぐらいで始めると、その作業が終わる頃に「次の作業もしようかな」とやる氣が出てくることもあります。
池谷裕二氏の記事では、やる氣は作業をやり始めたら出てくるそうです。そんな経験ありますか?
「簡単にやる気を出す方法を教えてください!」→脳研究者「やる気なんて存在しない」
池谷裕二が指南!やる気が出る「脳」のだまし方
私は「とりあえず3分だけ掃除しようかな」と始めたら、20分ぐらい続けて掃除がひと段落してることがあります。
だから「3分だけでも」と思って掃除をやり始めると、やり続けてしまうのも納得です。
2.ギリギリまでやらない
ギリギリまでやらないのは「やる氣出ないなー」なんてのを一氣に吹き飛ばしてくれます。
『神モチベーション』という書籍に、
モチベーションが一番高いのは「待ち合わせ時間にギリギリ間に合うか分からない!」のような状況の時。その時は体が勝手に動いている。
というような内容があります。過去にそんな体験はないですか?
「このままじゃ間に合わないから、タクシー使うか」と行動してタクシーに乗ったこと。それがまさに体が勝手に動いてしまっている状態です。
「締め切り間近じゃないとやる氣が出ない」と聞きますが、このやり方が合う人には、かなりの効果が期待できるんじゃないでしょうか。
仕事に意義や価値を見出すことで「やる氣」を出すなら、『仕事は輝く(犬飼ターボ 著)』が、物語形式で伝えくれるからおすすめです。
「自分を責めても何も解決しない。自分を責めるなら改善に時間を費やそう」など、成功哲学の古典「石切り職人の話」を基に、仕事に対する知恵を教えてくれます。
まとめ
「やる氣を出すには報酬・ご褒美を設定すること。そうすると自然とやる氣が出てくる」ことについて紹介してきました。
最後に、要点をおさらいすると、
- 長期間やる氣が出ない・体調不良の場合は専門医に相談
- やる氣を出すには、手の届く範囲の報酬・ご褒美を設定する(オペラント条件付け)
- 褒める・褒められることも精神的報酬になる
- しなければならない時にやる氣を出すには、
1.やるべき事を書き出して細分化する
2.ギリギリまでやらない
報酬・ご褒美は物でもいいし、精神的に快感・幸福を感じるものでもいい。その報酬・ご褒美がやる氣スイッチを押してくれる。
「やる氣が出ないなー」から「これやったら、報酬・ご褒美何にしようかな」と、思考を切り替えて物事に対応してみましょう。仕事や作業が一氣に捗るかもしれません。
賢者たちの智恵書3冊
記事内で紹介している3冊です。
【余談】やる氣が出ないのは、みんなも同じみたい
「やる氣が出ないなー。私(俺)だけ?」
仕事でやる氣が出ないのは、あなただけではなく周りの人も同じみたいです。
株式会社ビズヒッツが行った「やる氣が出ないのときランキング」調査。
この調査を見ると、20代・30代とも450人以上(9割超え)の人が「仕事のやる氣が出ない時がある」と答えています。
「私(俺)だけじゃない」と、なんだか安心できる内容ですね。
「やる氣が出ないのは当たり前。それはみんなも同じ」
ということを知るだけでも、「やる氣が出ない」という心配や不安、ストレスが軽減されるのではないでしょうか。
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